アズテック遺跡国定公園で復元Kiva体験

 

コロラド州でメサベルデを見学した後、ニューメキシコ州に戻った私たちはアズテック遺跡国定公園(The Aztec Ruins National Monument)へ向かった。

 

メサベルデと同じく、プエブロ族の祖先アナサジの人々によって築かれたこの遺跡群。

多くのアナサジの住居が絶壁の崖に造られたものに対し、ここの遺跡は平地に広範囲に渡って建てられていて興味深い。

 

ちなみにここ、 Aztecとスペルは似ているもののメキシコのアステカ(Azteca)とは全く関係がなく、ヨーロッパから来た開拓者が、メキシコのアステカ族が築いたものと間違えて命名してしまったんだとか。

 

この900年も前のプエブロには400以上の部屋や、数多くのKivaが残されていて、規模は大きくないもののなかなか見ごたえあり。

発掘された食器等によると、この次に行くチャコ文化から多くの影響を受けていたと思われている。

 

たまたまレンジャーによる複製Kivaツアーが始まることろだったので、参加してみることに。

 

Great Kivaは、集落の宗教的な儀式などに利用されていたと考えられていて、無数に点在する小ぶりなKivaとは違い、とても大きい。

 

 

ここが当時のGreat Kivaをオリジナルの土台を利用して復元したもの。

中に入って昔人々がどのようにKivaを利用していたのかを垣間見ることができる。

 

 

お昼を過ぎていたこの時間、天井の窓からは太陽の光が差し込んで、地面にある四角い穴に降り注いでいた。

この穴、宗教的儀式の他に、まだ寒い時期から作物を発芽させるために使われたり、獲物を保存したりしていたらしい。

こういう、日照時間なんかが計算されているところが先住民族のすごいところ。

 

 

この、フォーコーナーズ周辺の先住民族には古くから、世界はFour Worldsと呼ばれる4つのステージに分かれていて私たちはその4段階目のステージに暮らしているという言い伝えがある。

そのためか、Kivaのあらゆる構造部分で4が意識されているらしい。

4本の支柱。4段のハシゴ。などなど。

 

そして、本来私たちがやって来たのはその第一段階、一番下の地中から。

Kivaを地中に掘って作りここで儀式を行うことで、私たちがどこからやって来たのかをいつも心に留めることができるようにしているんだとか。

 

アメリカ先住民とその祖先の言い伝えはほんとに興味深い。

 

この遺跡群の中は結構自由に歩き回ることができる。

作物の貯蔵庫や住居はつながっていることが多く、迷路さながら。

小さな息子はひょいひょいと進んで行ってしまうけど、大人には結構狭い通路。

 

 

レンガのような石も綿密に計算されて積み重なっている。

昔の人は5フィート(150cm)くらいしかなかったそうだけど、それにしても狭い通路。

 

 

これは、通常2重の壁で作られているKivaには珍しい3重壁のKiva。

 

 

 

そして、もちろんここも他の遺跡と同様に1300年代頃に人々が姿を消している。

こうなってくると、やっぱり気象の変化が原因だったんじゃないかなー。と、ロマンのない私は思うのだった。

 

 

さて、お次はプエブロ文化の中心地、チャコ文化国立歴史公園へ!

 

 

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