ナッシュビルでちょっぴり残念な皆既日食を体験した後は、ケンタッキー州へ!
故障したバナゴンをけん引してまでケンタッキー州に来たのはなぜか?
フライドチキンを食べるためじゃないよ!
マンモス・ケーブに行くためだよ!
マンモスケーブ国立公園(Mammoth Cave National Park)
マンモス・ケーブは、発見されている洞窟の中では世界一の長さを誇る、まさに、マンモス級の洞窟群だ。
390マイル(630キロ)にも及ぶ通路があるので、国立公園はこの広い洞窟を隅々まで楽しめるようにいろんなツアーを用意してくれている。
あまり体力に自信がなければ、30分~1時間
もう少し頑張りたければ、2時間から2時間半
本気で洞窟を見て回りたければ、4時間から6時間というハードコアなものまで。
しかし、アメリカ国内でも人気の高いこの国立公園、ハイシーズンは予約必須!
ツアーの詳細はコチラから。
日食の影響か、私たちが行った週はほとんどのツアーが売り切れ。
日食の2日後に唯一大人2枚残っていた「ヒストリックツアー」に予約を取った。
のが、Westyが故障する前のこと。
故障したWestyをけん引してナッシュビルに行くことに決めた時、
これはマンモス・ケーブには行けないね。
という話になり、取っていたホテルもキャンセルしてケーブツアーもキャンセルしたはずだった。
しかし、その後ツアーの予約だけをキャンセルしてなかったことが発覚。
そして、偶然にもナッシュビルで泊まっていたAirbnbにキャンセルが出てもう一泊延長できることに!
(私たちのバンの故障の事情を話したら、延泊分無料で泊っていいよと言ってくれた優しすぎるAirbnbホスト…。ほんと世界にはいい人ばかり。)
それなら、壊れたバナゴンけん引してるけどマンモス・ケーブに行っちゃおうか!
という事になったのだ。
なんという偶然の積み重ね!
ということで、Westyを引っ張ってGO!GO!
しかし、故障した車を引っ張って洞窟見に行く私たちっていったい…。
さて、マンモスケーブまでは普通に運転して1時間半ほど。
じゃあ、ちょっと腹ごしらえして行こうか。
と、寄ったのがここ、ケンタッキー州の超有名店
元祖ホットチキンのお店、Prince’s Hot Chicken (プリンス・ホット・チキン)
プリンス・ホット・チキンは、現在の激辛フライドチキンの発祥の地なんだとか。
そのホットチキンが誕生したのは全くの偶然だという。
プリンス家の大叔父は女ったらしで、ある日とても遅くに帰宅した。
それに怒った当時のガールフレンドが、リベンジのため朝ごはんに用意したフライドチキンを辛いチリペッパーでふんだんにコーティング。
それを食べた大叔父は、卒倒するかと思いきや激辛フライドチキンを大絶賛!その後レシピを改良して兄弟と一緒にBBQチキンの店を始めたんだとか。
ガールフレンドがっかりしただろうなぁ。
私たちが着いたとき店ではちょうど女将がインタビューを受けているところだった。
開店直後にもかかわらず、もうすでに待っているお客さんがたくさん。さすが人気店。
これ、結構待つんじゃないの~?
まあでもフライドチキンなんかそんなに時間かからないか。と列に並ぶ。
オーダーした時にはもう昼近くて、できるまで10~15分程度だといわれた。
ケーブツアーは1時45分スタートで、けん引しながらだからでここから1時間半。
ギリギリだけど大丈夫かな~。
とか思ってたら、待つこと30分。まだチキンはできあがらない。
インタビューのせいなのか何なのか、やたら待たされてチキンが出来上がったのはもう12時半!!
やばい!ツアーに絶対間に合わない!!
急いで車を走らせる。
Westyを引っ張ってるからあんまりスピード出したくないんだけど、そんなことは言っていられず80マイルの速さで突っ走る。
スピードチケット切られませんように!
Westyが横転しませんように!
間に合いますように!
アツアツを味わう暇もなく、冷めてゆく激辛チキン…。
なんでホットチキンなんか買いに行ったんだ!!!
後悔するわたしたち。
そして、マンモス・ケーブに着いたのは、ツアースタートの時間ちょうどの、1時45分!
Blazが駐車してる間にチケットを取りに行くと、受付の人が、
そのツアーなら今ちょうどガイドが話してるところだと思うから間に合うよ。
と言ってくれた。
間に合った~~~~!!!!!
Blazに、ツアーの場所を伝えて集合場所で待つ。
しかし、大きなけん引トラックを停めるところが見つからない。
しかも、こんな時に限ってう○こをする息子!!!
ツアーの集団が移動を始め、集合場所を後にしたけどまだBlazと息子の姿は見えない。
だめか・・・。
諦めかけたその時、ツアーガイドがまた立ち止まって話し始めた。まだ洞窟に入るまで間がありそうだ。
来た道を走って戻る私。
どうか、Blazが諦めていませんように!
そしたら、少し戻ったところでBlazが息子を抱えてこちらに走ってくる姿が見えた。
いた~!!!
Blazは、その辺にいたレンジャーを捕まえて鬼の形相でこのツアーの行方を尋ねたらしい。
そしたらレンジャーに、
ハニー、そのツアーならまだガイドがその辺で話してるからそんなに焦らなくても大丈夫よ。
(南部の人は誰にでもハニーとかスィーティーとか呼ぶw)
と言われたんだって(笑)
なにはともあれ、みんな間に合って良かった~!
洞窟入る前に大騒動で疲れたわ!!!
さあ、気を取り直して洞窟探検にレッツゴー!
間に合って安堵の笑顔
外は30度を超える暑さでも、洞窟の中は10度くらい気温が低い。涼しくて心地よい。
この洞窟の面白いのは、洞窟特有の鍾乳洞が全くないエリアがあるところ。
洞窟の上に広範囲に覆いかぶさる石灰岩と砂岩が水分を下に通さないためなんだとか。
もちろん、フローズンナイアガラツアーのように、鍾乳洞があるエリアに行くツアーもあるけど、ヒストリックツアーではほとんど鍾乳洞は見られなかった。
洞窟探検でおおはしゃぎの息子。
岩に刻まれた文字。この長方形の岩、棺桶と呼ばれているらしい。
やっぱり明かりを消してくれるレンジャー。真っ暗な洞窟はほんとに背筋が寒くなる。
昔ここを訪れた人が残したメッセージ(?)1839年だって。
背の高い人は頭に注意!
The fat man’s misery(デブ男の悲劇)というめちゃくちゃ狭い道。
確かに太めの人は通るのがきつそうだった。
背の高い人も悲惨だけどね。
途中、レンジャーが歴史的な話をしてくれたり、質問に答えてくれたりする。
その話のひとつがこちら。
昔、スティーブンという若い奴隷が、マンモス・ケーブを買い取ったご主人に連れてこられて洞窟探検を始めることになった。
彼は、他の探検家が踏み入れないような奥の奥の方まで探検し、あまりにいろんな新しい発見をするのでツアーガイドとして雇われることとなる。
洞窟のずーっと下の方を流れる川を発見し、カヌーを持ち込んで洞窟川下りツアーをしたりもした。
そのうち、彼は一躍有名人となり、マンモス・ケーブツアーと言えばスティーブン!と、指名を受けるほどの人気に。
生涯を洞窟のガイド/探検家として過ごした彼だが、、奴隷だったので全く賃金は支払われなかったんだとか。
それでも、自分の仕事に誇りを持っていたんだろうな。
偉いよスティーブン!
このツアーの最後は長い長い上り階段。
こんなに下ってきたとは思わなかったな~。あー登るのきっつい
階段を登り切ったら、始めの大きなドームに戻る。
洞窟に入ると出てきたとき毎回日の光を拝みたくなる。
このケーブツアー、ほんとに面白かった!
これで中級のツアーなんだけど、道はだいたい舗装されているし、乾いてるから滑る心配もないし、急な坂道なんかもないから子供連れでも安心して参加することができる。
他にもいろんなツアーがあるから、また機会があったらキャンプに来たいなー。
ビジターセンターには、日食のサングラスを回収している箱があった。
二年後の皆既日食のため、南米や東南アジアに寄付するんだとか。
なんていい考えだ!
もちろん、私たちのも寄付。
さーて、洞窟探検も楽しんだし、故障したWestyを直すため、ノースカロライナへ!!
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