アメリカ先住民の遺跡といえばここ、メサベルデ国立公園。
その保存状態が良好で重要なプエブロ文化が学べることから、国立公園としては唯一の人工的なもので世界遺産として登録されている。
600~1300年代までプエブロのアナサジ族によって建設され利用されていたこの住居群には5000もの考古学的なサイトがあって、その中でもクリフパレス・バルコニーハウス・ロングハウスはこのパークの目玉商品!
そこでまたまたリサーチを怠った私たち。
メインの遺跡住居の中を見るにはレンジャーのツアーに参加しなければないことを知らなかった。
ツアーは各大人1人$5で、ビジターセンターで受付をしている。せっかく来たのでできるだけ遺跡を見たいではないか。
各ツアー結構埋まっていたものの、午前中に空きのあったバルコニーハウスのツアーに参加し、その後すぐにクリフ・パレスツアーに行くことに決定。忙しい忙しい!
これまたリサーチ不足で知らなかったんだけど、パーク入り口にあるビジターセンターから遺跡までは山道で45分くらいかかるらしい。
Westyは坂道に弱いし、ツアー開始時間ギリギリに。でも間に合った!!
レンジャーのお話の後、いざ遺跡へ。
40部屋あるこの岩窟住居に到達するには、まずは急な階段を下って住居跡まで歩く必要がある。
途中、先人が利用していた湧水の出る壁(というか岸壁から染み出た水?)があるんだけど、息子のペースで歩いてたから見逃したわ。


バルコニーハウスは、階段やハシゴの上り下りが結構あるので、ツアー前レンジャーに、
あなたたちの息子は一人でハシゴを登れる?自分の力で登れないんだったらツアーには参加できないのよ。(このツアーに参加してる幼児は息子だけだった)
と言われ、
大丈夫大丈夫~。
と返したものの、実は内心ちょっと心配していた。
なんせ、こんな10メートルもあるハシゴを登れというんだから。大人でもちょっと怖がっている人がいたくらい。

しかし私たちの心配をよそに、果敢に登っていく息子。

Blazが後ろで見守る中、ほとんど手助けを必要とせず登りきる。頑張ったね~!


レンジャーの話に興味がない息子は砂遊び。。。


先住民の遺跡でよく見かけるKivaと呼ばれる祭壇的なもの。
宗教的儀式の他にいろんな用途があったそう。

しかし眺めの良いコンドだ。


Dwellingsの中には小さなハシゴや狭い通り抜け穴があって、子供には最高のプレイグラウンド。

大人の男性は通り抜けるのに一苦労な通り抜け穴。

最後はこんな崖の道を登って、ツアーは終了!
冒険心をくすぐられるこのバスコニーハウス。充実の一時間でほんとに楽しかった!!
最後まで自力で頑張った息子は、レンジャーからジュニアレンジャーのステッカーを頂きました。ほんと、みんな優しい。

そして、息つく暇もなく次のツアー、クリフパレス(Cliff Palace)へ。
この岩窟住居には150部屋あり、一時期100人ほどの先住民族がここに居を構えていたんだとか。
そのなかでKiva数は23個。なんでも、Kivaは人家族に1つ作られていたらしいから、日本の神棚とか仏壇みたいなものだったのかな?

ここも、ツアーの初めに狭い岩の階段を下りてハシゴを登る。
息子の後ろにできる長蛇の列w(みんなとてもやさしく見守ってくれていた)

この住居群、100年ほどかけてゆーっくりと増築されたらしい。
保存状態がとても良くて、建物の約75%ほどがオリジナルなんだって。

博識レンジャー。
ツアー参加者からのランダムな問いかけになんでも答えてくれる。






最後の上り階段(最後にハシゴが2つあり)を登り、ツアー終了。

メサベルデに住んでいた先住民族もまた、1300年を境に忽然と姿を消している。
そこには襲撃のあった跡などは無く、自分たちの意思でこの地を去ったようだ。
世間一般で有力な説は、やはり1300年代に起こった干ばつが原因だったのではないかというもの。
でもレンジャーの話を聞くと、もともと遊牧民だった彼らが「時が来た」ので移動を始めたんじゃないか。と言ったり、ただシンプルにもっといい土地を見つけたんじゃないか。と言ったりその見解は様々。
現在もはっきりとわかっていないその謎に思いを馳せながら遺跡見学をするのもまた、古代ロマン。
もう一つのLong Houseのツアーや、他の遺跡には時間が合わずに行けなかったけど、またゆっくりじっくり時間をかけて見に来たいな。
私が選ぶアメリカ国立公園ベスト10!おすすめです。
