時期外れのケープコッドとチョコレートチップクッキー

 

 

ボストンで恐怖のハロウィーンを終えて私たちが次に向かったのは、ケープコッド(Cape Cod)という、マサチューセッツ州の南東に位置する半島。

地図で見ると、ちょうどポパイの筋肉隆々の腕を連想させるような形をしている。

 

もうシーズンも終わってるし行く予定じゃなかったんだけど、感謝祭(今年は11/23)にニューヨークで家族と過ごすため日程に余裕があり、そんなに遠くもないので行ってみることに。

 

その途中に、なんと、チョコレートチップクッキーが初めて開発(?)されたところがあるというではないか!クッキー大好きな私としては、行かない訳にはいかない。

 

チョコレートチップクッキーの歴史は、1930年までさかのぼる。

夫婦でトールハウス・インというホテルを経営していた妻のルースは、ホテルで提供するすべての料理を賄っていた。

その料理の評判はとてもよく、特に彼女のデザートは逸品だと町の評価を得ることになる。

 

そんなある日、ルースがホテルのゲストのためにチョコレート生地のクッキーを焼こうとしたら、普段使っているベーキング用の溶けるチョコレートを切らしていたことに気づく。仕方がないので、ネスレ氏から貰ったネスレ・チョコレートの塊をザクザクと切ってクッキーの生地に混ぜ込むことに。

 

焼けばこのチョコレートも溶けて生地に混ざるだろうと思っていたルースは、焼きあがったクッキーを見てびっくり。

チョコレートの塊は溶けずにその形を残し、熱でほどよく柔らかくなってクッキーの上で輝いている。

 

これが、チョコレートチップクッキーがこの世に誕生した記念すべき瞬間であった。

 

その後、このチョコレートチップクッキーがあまりに人気となったため、ルースはネスレ社から一生分のチョコレートを獲得。クッキーは、トールハウス・チョコレートチャンククッキーと呼ばれるようになる。

しかし、1966年に夫妻はトールハウス・インを売却し、新しいオーナーはそこをナイトクラブに建て替えてしまったらしい。

1984年に建物が火災にて全焼したがチョコレートチップ発祥の地は再建されることなく、今はそのサインが駐車場に残るだけ。なんとも切ない現実。

 

事前にネスレのレシピでクッキーを焼きたかったんだけどそんな時間もなく、仕方ないのでガスステーションでクッキーを買う。もちろん、チョコレートチャンククッキー。

そして、これがその記念碑(?)

こんな豆知識的な寄り道が大好きな私たちは、かなり満足して一路ケープコッドへ。

 

夏は各地から多くの人がバケーションに訪れるこのエリア、冬も間近の今の季節は閑散としていて物悲しい。

でも、ビーチには人がとても少なくて人混みが嫌いな私たちにはちょうど良いくらい。

 

11月に入っているにもかかわらず、私たちが訪れた週末は風も弱く暖かかったのでビーチで一日過ごすことができた。

海に入って濡れたのでズボンなしで遊ぶ息子。子供は風の子だなあ。

そして、せっかく海沿いにいるのでシーフードを食べることに。

ここでは、1パウンドのロブスターロールを売っていた。(買わなかったけど)

揚げ具合がちょうどよかったフィッシュアンドチップス。

夏は、ホエールウォッチングや釣りなどの海のアクティビティーが楽しめるので、やっぱり混んでいても夏に訪れるのが無難だろう。Wikiによるとこのエリアはゲイに優しいらしく、夏はゲイのメッカとして知られているんだとか。ゲイのメッカって、言い方がなんか嫌。。。

 

そしてケープコッドは、アメリカの中で最初にイギリスからの入植者が足を踏み入れた地のひとつとして知られている。

1620年にイギリスからアメリカに渡って来たピューリタンが最初に踏んだであろう石があるというので行ってみることにしたんだけど、本当のところ特に証拠もなく、ある老人の証言からこの石が最初に踏まれた石だという話になったらしい。

 

そんな石なのに、なんか仰々しく守られているのがおかしい。

これが、その、最初に踏まれたかもしれない石だ!!!!

しょぼっ!!!

 

Blazの読んだ情報によると、ここを訪れる人はこの石を見てどうしたもんかわからずになんとなくペニーを投げつけて帰るというので、私たちもみんなペニーを投げつけてみることにした。

いや~、予想した以上にしょぼかったね!

これが本当に最初に踏まれた石かどうかがはっきりしないというのも胡散臭い!

町ぐるみで観光スポットを捏造してる匂いがプンプンするわ~。

 

 

そして、ここの近くにあるThe National Monument to the Forefathersという像をちらっと見て、次の目的地へと向かうことにした。

SHERE
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