アメリカ大陸縦断のスタート地点として行くことになったアラスカ。
その道のりはと言うと
険しくはなかったかったけどほんとに長かった・・・。
アメリカ合衆国で一番の大きさを誇るアラスカ州は、アメリカの国土の約5分の1を占めるそう。
テキサスと比べると約2.5倍です。
で、でかい!
そしてそこにたどり着くには、またまた同じくらい広大なカナダの大地を通り抜けなければならないのです。
夫婦2人だけであれば1日10時間とか交代で運転することもできるけど、子連れの旅はなんでも時間がかかるもの。
東海岸からアラスカに着くまで1か月もかかってしまいました~。
マッキンリーorデナリ?北アメリカで一番高い山

フェアバンクスに住む友達を訪ねたあとに私たちが向かったのは、北米で一番高い山、デナリ山のあるデナリ国立公園(旧マッキンリー)。
国立公園設立時にちょうどアメリカ大統領になったウィリアム・マッキンリーから名前を取ったそうで、日本ではまだマッキンリーのほうが耳になじみがあるかもしれないですね。
しかし、もともとこの地に住んでいたネイティブアメリカンの強い要望でその後改名。
先住民のアサバスカン・インディアンの言語で The High one,「偉大なもの」という意味の「デナリ」となったそうです。
アラスカまで来たからにはその偉大なデナリ山を見に行ってみるしかないでしょう!
ところで、デナリ周辺は天気が変わりやすく曇っている日が多いんだとか。
夏の時期、デナリ山を実際に見ることのできる確率はなんとわずか20%!!!
せっかくここまで来てデナリ山を見れなったら悲惨だな…。
のちにキャンプサイトで会った人が、シャトルバスに乗ってデナリを見に行ったら曇っていてまったく見れなかったと言っていたので、噂は本当らしい。
私たち、実はフェアバンクスで会った友達とハイキングの予定があったんだけど、快晴の日がその日だけしかなかったのでデナリ国立公園を取ったのでした。
友達ごめんm(__)m
デナリ国立公園ってどんなところ?

ニューハンプシャー州の面積よりも大きなデナリ国立公園は、標高が低い~中くらいのところは針葉樹林やツンドラ、そして高いところは氷河や岩で構成されており、夏でも空気がひんやりとしてすがすがしいので、熱い夏の観光地として大人気。
そんな広大なパークだけに、ここには39種の多種多様な哺乳類が生息しています。
その中でも特に人気があるのがこちらの5種。
- カリブー(トナカイ)
- 熊(ブラックベアー&グリズリーベアー)
- ダルシープ(大型の白い羊)
- ムース(ヘラジカ)
- 狼
ユーコンでは道路でブラックベアーをたくさん見かけたけど、グリズリーはとても慎重派らしい。
ぜひともアラスカで見てみたい!!
しかし相手は野生動物。
しかも柵のない大自然の中を自由に動き回っているのだから、目撃できたらラッキー☆ぐらいに思っていた方がいいですよね。
デナリ国立公園の楽しみ方

自然保護活動家、チャールズ・アレクサンダー・シェルドンらの働きでこのエリアが1917年に国立公園となってから、その豊かな自然と野生動物を守るためにさまざまな努力がされてきました。
600万エーカー(約 25000km²)もある敷地内の動植物への影響を最小限にするための、車の規制もそのひとつ。
デナリ山を近くで見るにはパーク指定のバスでしか行くことができない仕組みになっています。
パーク内には、入り口から92マイル(約150キロ)伸びる1本の道しかありません。
さらに一般車両が入れるのは、15マイルのポイントまでです。
パーク提供のバスは、トランジットバスとツアーバスの2種類。
トランジットバス:
自分のスケジュールに合わせて乗ったり下りたりできるので自由度が高い。ハイキングをしたり個人でパーク内を探索したい人向け。値段もこちらの方が安い。
トランジットバスの詳しい情報はこちら
ツアーバス:
トランジットとは違い、熟練のスタッフがバスの運転を務めながら公園の解説をしてくれます。
ツアーバスの詳しい情報はこちら
どちらも、繁忙期の夏は事前に予約しておいた方が無難ですね。
予約はこのサイトからどうぞ。
バスは往復最低でも6時間程度かかるということで、私たちはせっかく来たけどバスに乗らずに車で行けるところまで行くことにしました。
先ほども言いましたが、デナリ山を見られる確率は20パーセント!
シャトルに乗ったからと言ってデナリを拝めるとは限りませんのでご了承ください。
Savage River Trail (サベージリバートレイル)

一般車両が行ける15マイルのポイントには、ハイキングトレイルがあります。
その名も、Savage River Trail (サベージリバートレイル)
このトレイル、川沿いを歩いて折り返し地点で橋を渡って戻ってくるもので、全長は約2マイル(約3キロ)と短め。
傾斜もないし、子供連れにも簡単なコースです。
トレイルヘッドに駐車場はあるものの、夏場は結構混んでいるので停められない可能性があります。
ビジターセンターから15マイルのポイントまでは無料のシャトルが運航しているので、ここのハイキングをするならシャトルバスに乗るのがおすすめです。
橋を渡る手前の駐車場からハイキングをスタートすると、すぐに岩の上まで登ることができるようになっている場所があるのでぜひ登ってください!
そこに登ってみると、遠く遠くにデナリ山を望むことができるんです。(望遠レンズを壊したので写真はない)

80マイル(約130キロ)くらい離れているのに雪のかぶった頂上が良く見えるなんて。
さすが北米一高い山だなあ。
川沿いのコースは平たんで子供でも問題なく歩くことができるけど、山から染み出た水が流れていてけっこうドロドロなので滑って転ばないように注意が必要です。(時期によるのかな?)

マウンテンビスタトレイル(Mountain Vista Trail)

マイル13のポイントにあるのがこのマウンテンビスタトレイル。
0.6マイル(約1キロ)のループで、高低差ナシの超簡単お散歩コースなので子連れでも簡単に歩けちゃうのが魅力のひとつ。
しかも、その名の通りトレイルの途中でデナリ山を見ることができる!(晴れていれば)
フリーシャトルもここに止まるので、時間があったらちょっと寄ってみるといいと思います。
野生動物を観察
アラスカと言えば、野生動物!!
私たちはユーコンとアラスカに入ってから熊やムースをけっこう見たけど、デナリ国立公園ではグリズリーベアの出現率が特に高いらしいと聞いてかなり期待をしていました。
しかし、結局パーク内でグリズリーは現れず。
そのかわり、カリブーを見ることができたのでまあいいか。

しつこいようですが、ロッキーで望遠レンズを壊したのであまりいい写真はないのです(泣)

デナリ山は大きい、そして美しい

デナリ国立公園は、まさにザ・アラスカといった感じで、自然をできる限りそのまま残すという信念がビシバシ伝わってきて本当に素晴らしいパークでした。
地球温暖化や気象の変化などで絶滅しかけてる動物がいると聞くと心が痛むし、その元凶を作り出しているのは間違いなく私たち人間。
でもその傍らで、パークレンジャーや生物学者などの働きで森に狼が戻ってきたとかバイソンの数が増えているという事実もあります。
私たちは、地球が必要な同じ動物。
進化をして利便性を手放せなくなったからといって、そのためにほかの生命を脅かしていいことにはならないのです。
原住民が愛したこの地に昔から続いている生形態がこのまま変わらないことを切に願います。
真面目にまとめたところで、それではまた!
