3か月かかったバンのカスタムもやっとのことでひと段落。
あとは旅をしながらメンテするということでノースカロライナ州を出発したのが6月のはじめ。
5か月もお世話になったママの家を出るのはとても寂しいけど、さすがに居づらくなってきたので6月に出発できることになってホッと一安心。
当初の予定では、バンのカスタムが終わったらそのままメキシコへ行くということになっていたのですが、6月のメキシコとか暑いよね…雨期だしね…。
というわけで予定変更!新しい目的地は、アラスカに決定!
この行き当たりばったりな感じ、嫌いじゃない。
さて、スタート地点のノースカロライナ州からアラスカ州の距離を地図で見てみると、直線距離でなんと約7000キロの道のり。なんと北海道から沖縄まで行って帰ってこれる長さです!
時間にすると、70時間…。
毎日5時間走ればだいたい2週間…。
遠っっ!!!
でもまあ、みんなにアラスカ行くって宣言しちゃったし、フェアバンクスには友達もいるし。
行きます、行きますとも~!(無理やり士気をあげてみる)
東側は何度も通っているので、友達の家に寄ったり家族に会ったりしながら着々と北へ進みます。
しかし…東北側はほんと自然のなかでワイルドキャンプできるところが少なくてつらい。
ボートドックとか公園の駐車場とか、そんなところばかりに車内泊をしていると、バンライフとか素敵なイメージからかけ離れたただのホームレスな気分…。
はやく自然の中でキャンプがしたいよ~。
でもこんな素敵な風景があったりして。
1回目の横断の時、バナゴンが壊れて五大湖周辺に行けなかったので今回はミシガン・ミネソタを経由してカナダに入ることにしました。
詳しい話はこちらから
そして、やってきたのはここ、ミシガン州デトロイト!
えっ、デトロイトって、全米で一番治安が悪いって聞くけど大丈夫なの!?
デトロイトってどんな街?
デトロイトというと、一昔前までは犯罪率もかなり高く廃墟の街でした。
’’デトロイト’’’’っていう響きがなんか悪そう、って思うのは私だけ…?
かつてモーターシティと言われ全米一の自動車工業都市として発展したこの街。
70年代に流入した安全でコスパの良い日本車がその自動車産業に大打撃を与え、多くの倒産や解雇者を生み出し経済が衰退。その後の大手自動車会社の破綻へとつながっていったそうです。
そんなわけで、デトロイトと日本は無関係ではないんですよ!
2019年現在は、自動車産業が戻ってきたりロボット産業が参入したりと景気が回復しており、家賃が安いことなどから、アーティストがデトロイトに拠点を置いて活動したりもしていて、治安も安定しているようです。
実際、ミシガン州に入った途端、シボレーやフォードのアメリカ車がほかの州の街よりも多いことに気づきます。
復活した自動車工場で働いている人が多いのか。愛知県の豊田市にはトヨタ車が多いのかなやっぱ。
私たちのバンもシェビーだし、デトロイトになじんでる気がするぜぃ。←そうか?
デトロイト・子連れでも楽しめるお勧めスポット
さあデトロイト観光!
ていっても1日しかないので、詰め込みすぎないスケジュールでいってみましょう!
デトロイトでは廃墟を撮りに行きたかったんだけどさすがに子連れでそれはナシだろ…ということで普通にいくつか見どころをチェックすることにしました。
イースタンマーケット(Eastern Market)
ここ、イースタンマーケットは新鮮な地元の食材から手作り小物までいろんなものが売られているファーマーズマーケット。
天気のいい日には外でストリートミュージシャンが演奏したり、フードトラックがおいしそうなにおいをさせてマーケットに来るお客さんの胃袋をわしづかみにしたりしてとっても賑やかです。
青果は新鮮でしかもお値段がかなりお手頃!
買い物したばっかりじゃなかったらここで野菜全部買いたかったなあ。
Tuesday Market( 7月から10月まで/火曜日)午前9時から午後3時まで
夏はいろいろイベントもやっている(私たちが行った日はフィットネスのイベントをやっていた)のでホームページからカレンダーをチェックしてみましょう。
壁画鑑賞をしながらデトロイトを歩く
壁画のクオリティーの高さに定評があるデトロイト。
あたりまえのようにペイントされてある壁を見ながら歩いていると、まるでこの街全体が美術館のように思えてきます。
ダウンタウンにあるビルにも大きな壁画があったり、街全体でアートを盛り上げている感じがしてとても楽しい!
お店のペイントもかわいい。
ガーディアンビルディング(The Guardian Building)
デトロイトでBlazが行きたかったのがここ、ガーディアンビルディング。
1929年に完成し、アールデコ建築で色とりどりのタイルのモザイクが美しい内装のこのビルは今やデトロイトのランドマーク的存在となっています。
アールデコといってもヨーロッパのそれとはまた異なっていて、ネイティブアメリカンな要素がそこかしこに見える色使いとデザインがとてもユニーク。
平日はバンクオブアメリカ(銀行)の営業があるけど一般公開もしていて、休日にはボランティアの人による1時間程度のツアーに参加することができます。
私たちが行ったときにちょうどツアーが始まるというので参加してみることにしました。
1階でビルの歴史やデザインの説明を終えると、ツアーは外へ行って外壁のデザインや周辺の建物のトリビアを教えてくれ、最後にエレベーターに乗って最上階の32階へ。
今もオフィスがたくさん入っているのでエレベーターに乗れるのはここで働いている人だけ。
なので、ツアーに参加しないと最上階には行けないんだそうです。
32階は大広間になっていて、イベントなどの時に使われているらしい。
そこでツアーは解散。
時間のある人はもう少しボランティアの人とビル内を見学できるのですが、息子が飽きてきたので私たちは下へおりることに。
この時計はティファニー社が作ったもので、世界に4つ現存しているガラス時計の1つなんだとか。
お昼のツアーに参加したから、もうお腹がすいたなあー。
デトロイトでコニーアイランドホットドッグを食べる
ミシガンといえば、コニーアイランドホットドッグ。
と、Blazがいうのでガーディアンビルディングから歩いて5分の有名店、Lafayette Coney Islandへやってきました。
雑然とした店内は人でいっぱい。もうすぐ帰るというおばちゃんと相席して注文を決めることに。
ホットドッグ安っ!
2~3ドルで食べれる気安さからか、そのお店の歴史からか、常に混んでいるこのお店。
ドッグは小さいのでひとり2-3個食べるのは当たり前なんだとか。なるほどまわりのテーブルにはこんもりともられたポテトとホットドッグ。
私たちはコニーホットドッグとチリフレンチフライを注文。
出てくるのも早いし店も混んでるし写真撮るの忘れた!!
まあ、なんっつーか、はっきり言ってしょぼいホットドッグ…みたいな?(バッサリ)
ちょっと小腹が空いたときにはちょうどいいですね。
しかし、超キュートな店員さん(若い男子)がしきりに息子に話しかけたり手を振ったりしてくれてたのに息子ガン無視しちゃっていたたまれませんでした…。もう少し愛想よくなってほしいなぁ。
ハイデルバーグプロジェクト(the Heidelberg Project )
デトロイトの隠れた観光スポット、ハイデルバーグプロジェクト(the Heidelberg Project )。
1980年代当時、暴力やドラッグがはびこりとても荒れていたこのエリアで一人のアーティストが立ち上がる。
祖父に応援され武器よりも筆を選んだTyree Guytonは、この地の空き家をとその廃材を利用して大規模なアートを作り始めました。
廃墟に残されたものを使って作られたアートははっきりいって不気味でしたけどね…。
焼け焦げた人形が山になっていたりマネキンの首や足がラップでくるんであったり。
ちょっと、夢に出てきそうな気持ち悪さでした。。。
こういうアートプロジェクトは各地でよく見かけますが、私たちの一番好きなところはやっぱりピッツバーグにあるランディーランド。やっぱラブアンドピースですよね。
ランディーランドについてはこちらから
廃墟でも危険でもなかったデトロイト
前評判が悪かっただけにあんまりいい印象を持っていなかったデトロイトでしたが、街は普通に機能しているし治安が悪そうでもなく、危ないことは何一つありませんでした。
街は小ぢんまりとしていて歩きやすくて、車が好きならヘンリーフォード博物館もあるし、超有名ラッパーエミネムの故郷でもある。
都市はあまり興味がない私たちだけど、デトロイト観光はなかなか楽しかったです!
さて、お次はやっとキャンプ―!