【グリーンカード】パンデミックで米国外に1年以上滞在・アメリカ再入国はできるのか!?

みなさんこんばんは。メキシコ/アメリカの国境越えを明日に控えドキドキしている放浪家族です。

コロナウイルスのパンデミックが始まって早1年と3か月。

私たちはまだメキシコにいます。

最初にメキシコに渡ったのが去年の2020年2月、パンデミックが起こる1か月前のことでした。

まさかこんなに長引くとは思わず、メキシコに残って様子を見ることにしたものの

全然終わらん…。

ワクチンの接種が始まり少しずつ見通しは立ってはいるけど、南米各国の国境はいまだ開いたり閉まったり。

このまま旅を続けてもたぶんまだパンデミックに振り回されそうだし、ここはひとつ涙をのんで一年ほど旅を休憩することにしました。

そうと決めたらメキシコに車を置いていくわけにもいかないので、アメリカに一度戻ります!

読みたいところからどうぞ!

コロナ禍でも1年以上米国を離れたら永住権は失効するのか!?

さて、ご存じの通り、私の夫はアメリカ人。

アメリカに引っ越した時に私は永住権(グリーンカード)を取得しています。

ここで問題になるのが、私のアメリカの永住権。

グリーンカードは、一般的には6か月までなら米国外に出ていても問題なし。

6か月から1年になると、なぜアメリカ国外に長く滞在しなくてはならなかったかカスタムで理由を聞かれたり、アメリカに住む意思があることを示す証明書類の提出を求められたりするそうです。

1年以上アメリカ国外に滞在すると完全にアウト。

永住権を放棄したとみなされグリーンカードを剥奪されることも。

今回、長期の旅の予定だったので、当然、私のグリーンカードも諦める予定でいました。(期限もあんまり残ってないし)

1年以上米国外に出ていてもグリーンカードが失効しない再入国許可証をアメリカ国内にいるうちに申請することもできたのですが、アメリカに戻って来てまた住む予定もなかったので特に何もせず。

しかーし!

パンデミックで予定変更。

一旦アメリカに戻るのにGCが破棄されていると困る!

ネットで調べても情報が少なすぎ!

というわけで、直接国境に行ってみることにしました。

永住権って何?

日本では永住権、またはグリーンカードと呼ばれている合法的永住権は、英語でLPR(​Lawful Permanent Resident)またはPR(Permanent Resident)といいます。

永住権(えいじゅうけん)とは外国人が、在留期間を制限されることなく滞在国に永住できる権利のこと(wiki)

市民権と違って、選挙権が無かったり公的機関の就職や土地の保有に制限があったり。

一般的に、米国人と結婚したり米国で子供を産んだり、仕事で長くアメリカに住んだりして永住権を取得する人が多いよう。

米国移民法では「移民として米国に入国した人は米国に永住する」ということを前提としているので、米国外に12ヶ月以上滞在した場合、永住者としての資格を剥奪されてしまうことがあります。

陸路で国境越え・考えられるシナリオ

インターネットを駆使していろいろ調べたところ、以下のような可能性があるようです。

①国境で、なぜアメリカに一年以内に帰ってこれなかったのかを問い詰められる。

→当初アメリカを1年以上離れる予定ではなかったことを訴え、アメリカに住居があり税金も納めていることを証明する

②グリーンカードを取り上げられる

→仕方がないのでビザウェイバーの料金を支払ってアメリカ入国

③入国は許可されるが、後で裁判所に出廷が求められる

→出廷しないでそのまま永住権を放棄しちゃう?

③入国拒否される

→たぶんこれはないと思うんだけど、そしたら一人で飛行機乗って日本に帰るか…。

うーん、悩みどころです。

アメリカ国内にいて、米国を1年以上離れることがわかっている場合

さて、アメリカの永住権を取ってしまったら最後、国外に滞在することができないのでしょうか?

もちろんそんなわけはありません!

じつは、再入国許可証というものが存在するんです。

再入国許可証とは、永住権保持者が1年以上アメリカを離れ、再び永住者としてアメリカに入国するために必要なもの。

この許可証があればアメリカ国外に2年間まで続けて滞在可能!

ただ、申請はアメリカ国内でしかできません。

アメリカ国外の滞在期間が1年未満でも、6ヶ月を超えていると入国審査官からアメリカ永住の意思を確認するために多数の質問をされることがあります。

面倒を避けるためにも、長期でアメリカを離れる場合には事前に再入国許可証を取得しておくと安心ですね。

再入国許可証の申請には、Form I-131が必要です。

情報はこちらから

不可抗力で米国外に滞在が1年以上になった場合

今回のように、パンデミックでアメリカに戻ることができず滞在が延びてしまったという方も多いと思います。

そんな人たちのために、帰国移住者ビザというものがあります。

帰国居住者ビザ(SB-1)

帰国居住者の資格を申請する場合、申請者は、米国への不変で継続的な結びつき、米国外での滞在が不可抗力な理由によるものであったこと、そして申請者は米国に戻る予定であったことを証明する必要があります。

証明としては、米国の継続した納税証明、米国における財産と資産の保有、米国における免許や会員資格の維持など。

通常、米国に親族がいることや外国への留学、または帰国の意思表明では不十分です。

ただこのビザ、受け付けられても面接が2回と健康診断があったり、めんどくせえ~!

新しくGC申請するのと手続きが大して変わらん。

ま、金額はだいぶ違うけど。(DS-117の手数料は180ドル/2021年現在)

しかも、申請をしても審査に通らない可能性もあり、その場合手数料は帰ってこないしビザももらえないしで超悲惨なことに…。

しかもアメリカに渡航する3か月くらい前からプロセスを始めなくてはいけないという不便さ。

そんな前からわかってたら一年の期限切れ前に意地でもアメリカに行くっつーの。

実際に国境に行ってみた結果・入国はできたのか!?

さて、ここからは私たちの体験談です。

私たちが今回利用したのは、モンテレイから車で3時間ほどのところにあるコロンビアという国境。

モンテレイから近いので、もし万が一入国できないなんてことがあっても街にすぐ戻れるし、最悪そこから飛行機で私だけ日本に帰ることもできるというのがここにした理由。

なぜあえてLaredoではなく遠回りをしてコロンビアに来たかというと、多くのオーバーランダーが、コロンビアの国境は車も少なくて待ち時間が少ないと言っていたから。

国境越えるのに私たちが準備した書類

ネットで調べて、以下のコピーを準備しました。

  • 銀行口座を持っている証明
  • 家のローンを支払っている証明
  • 税金を支払っている証明
  • 車を所有している証明
  • 携帯電話を契約している証明
  • 運転免許証

これだけあったら、アメリカに住んでいるという証明になるだろう!

さらに、メキシコ滞在を延長した理由や、アメリカに戻らずにグアテマラに行った経緯なども夫婦で話を合わせておきました。

さあこれで準備万端です。

ハプニング続きの出発の朝…

国境越えの朝、エアビーに泊まってた私たちの部屋のドアを誰かが叩いている。

時計を見ると朝の6時。

緊急?エアビーのオーナー?でも携帯から連絡来るよね普通?

無視すること10分。

ドアをたたく主は諦めそうにない。

仕方なくドアを開けると、そこには見知らぬおばちゃん。

あらー!間違っちゃったみたい!ごめんなさいね~!

ところでこんな人を探してるんだけど、知らない?

みたいなことをまくしたてられ、知らない。と言ったら帰って行った。

その後も周辺の部屋のドアを遠慮なくたたくおばちゃん。

いったいなんだったんだ・・・。借金取り?

すっかり目が覚めてしまったので、早めにパッキングをしようとバンに向かう。

そしたら、キッチンカウンターの上が水浸しになっているのを発見。

また雨漏り!?

にしても水の量が尋常じゃない。

キッチンの引き出しを開けてみると、その中も水浸し。

インスタポットやフライパンの中にも水が溜まっている。

なんじゃこりゃ!

原因はどうやら、昨夜の大雨。

バンのドアがちゃんと閉まっていなかったらしく、屋根から落ちてきた大量の水がちゃんと閉まってなかった方のドアに直撃してたよう。

そのせいでこの前直したはずのフィンの部屋もまた雨漏りしてるー…。

朝から引き出し乾かして、キッチンのもの全部出して洗って拭いて…。

なにこれ、国境行くなって暗示???

国境で時間がかかることを想定して早めに出たかったのに、予定より3時間遅れで出発に。

こうなったら意地でも国境越えてやる。

コロンビア国境は、よく使われているラレド国境から約40キロ離れたところにあります。

周りにはタコスタンドがひとつあるだけで、お店も何にもない。

ほんとに人が全然いない。

こっち来ちゃって大丈夫だったかなぁ。とちょっと不安になる。

もう夕方だし、こうなったら最後にタコス食ってやる!

まずは道の横にあった小さな小屋でTIPを返上。今回は無事デポジットを返してもらいました。

その後イミグレに行ってメキシコ出国。

出国はめちゃくちゃ簡単です。

でも後からチェックしたら、出国じゃなくて入国のスタンプ押されてた!あいかわらず適当~(笑)

通行料を1ドルほど払って、橋を渡ったら、アメリカの旗が見えてきました。

緊張する~!!

高速料金を払う時のブースみたいなところに、オフィサーが3人立っているのが見えた。

ハロ~!

おおっ英語だ!そうだ英語が通じるんだ!(あたりまえだけど)

まず、車に乗ったままみんなの分パスポートを手渡す。

女性のオフィサーが、私のパスポートを「これいらない」と言って突き返してきて、グリーンカードだけを確認。

その後、息子の方に行って、名前や年を聞いた後、私とBlazを指さして「この人は誰?」って聞いたり、バンの中の絵を見て「君が描いたの~?上手だね~!」とか言ったり。

そんで、パスポートとグリーンカードを返され、

はい、もういいよ~!良い一日を!

えっ終了!?

てか、私のパスポートとか全然見てないよね!?

なんなら息子のUSパスポートの期限も切れてたのになんにも言われなかったし。

あんなに心配して何時間もリサーチしたのに…

ほんとはイミグレオフィスとかに行かなきゃいけなかったのでは?と、思ったもののどこにもそんな建物は見当たらない。

テキサスの看板が見えて、高速に乗った後もしばらく信じられず。

無事入国できてしまいました。

永住権の日本人が米国外滞在1年以上でもアメリカに入国はできるのか?

結論

陸路の国境越えは信じられないほど簡単。

もちろん、アメリカ人の旦那と一緒で、グリーンカードの期限も残ってて子供もいて、って全然疑わしくないからかもしれないけど。

それにしてもこの国境越えは、今までで一番簡単でした。

ちなみに、メキシコからアメリカに陸路で入国する場合、コロナの陰性証明も必要ありません。

ただ、空路の場合イミグレはもっと厳しいと思われます。

陸路で入国する人は少ないかもしれませんが、私の経験がコロナのパンデミックで米国外に一年以上滞在せざるを得なかった永住者の人たちのお役に立てば幸いです。

それでは!

SHERE
  • URLをコピーしました!
読みたいところからどうぞ!