アメリカから陸路でメキシコに入国するために、50か所もあるポートから私たちが選んだのは、サンディエゴ/ティオワナのThe San Ysidro (サン イシドロ) という国境。
バハ南部の街、ラパスからフェリーで本土に入るという手間にはなるのですが、バハカリフォルニアは北米からの観光者が多く比較的危険が少ないと聞いていたので安全を第一に考えた結果です。
メキシコの北部は麻薬関連の事件がとても多く、ごくまれに一般の観光客も巻き込まれることがあるそうで、実はちょっとビビってました(笑)

※ほんとは国境の建物周辺は写真撮影禁止です。この後警備のおじさんに怒られました。
車でメキシコ国境越えはこんな感じ
サンディエゴ(アメリカ)とティオワナ(メキシコ)を繋ぐ国境、The San Ysidro (サン イシドロ) 。
ネットで調べたらここ、世界で最も忙しい国境なんですと。
一日に通る利用者(車)の平均は約5万台!
というわけで、国境での長い待ち時間を予想して行動することにしました。
翌日早めに入国できるように、と国境から30分くらいのとこにあるRVサイトを予約。
これで安心、と思っていたら、そのRVサイト、な、なんと、ジャグジー付きだったんです!!
カリフォルニアでも2月は寒い。
朝、冷えた体を温めようとみんなで順番にジャグジー入ってたら出発遅れたわ…。チーン。
結局両替したり店に寄ったりして国境に着いたのは昼過ぎ…。全然準備万端じゃないやん!
でも国境の列を見ると、予想に反してそんなに混んでいませんでした。なーんだ。
そして、前の車を観察していると、ほとんどの乗用車はサクっと通過。
アレ、意外と簡単に行けちゃうかも?
と思っていたら、私たちの前にマシンガン持った国境警備の人が立ちふさがる。
あんたのバンはスキャンするからこっち。と、左側に誘導されてしまいました。
ですよね~。
ちなみに、英語話せる人はあんまりいないです。US/MEXICOボーダーなのに。
誘導された先には、大きなスキャナーのようなもの。
その下にいっぺんに2-3台車を並べて中身をスキャンするようです。
ここに通されるのはキャンパーとか大きめな(怪しげな)車が多いよう。
運転手以外はみんな外に出て機械の向こう側へ。
ちょっと待ってたらスキャンが終了しました。
そのあと、係の人が各車の後ろを開けて目視のチェックが入ります。
特に問題なかったらしく、車の検査はこれで終了。
あっさり~!心配して損した!
でも、この後はどうしたらいいの?
他の車を見ていると、みんなそのままティオワナの街へ消えて行くみたいだし。
でも私たちは入国審査でパスポートにスタンプを押してもらわないといけないし、トラベルカードも買わなきゃいけないし、車でメキシコ国内を旅するための許可書も買わなきゃいけない。
旅行するのがバハカリフォルニアだけであれば必要ないんだけど、私たちはラパスからフェリーで本土にわたる予定なのでTIP(Temporary Importation Vehicle Permit)というものが必要になります。
これは、一時的にメキシコに車を持って入りますよ~という許可証です。
そこで、バンをチェックしてくれた人に聞いてみたら、
「そこの白い建物で手続きできるよー」と。
でも、スキャンしたところと白い建物の間にはアメリカから入国してくる車がノンストップで走っているし信号らしきものもない。
ここ渡るの…?
恐る恐る白い建物めがけて車の流れに突入してみたら、みんな案外ちゃんと止まってくれて無事反対側までたどり着くことができました。はー、すでに寿命縮みそう。
駐車場にバンを停めて中に入ると荷物検査場(アメリカから入国する人のため)があって、その向こうに入国審査とかをする場所があります。
しかし、発展途上国の国境にありがちだけど、みんな適当!
荷物検査のとこにいた警備の人は反対側から入ってきた私たちには全く目もくれないし、入国審査のとこにいるお兄さんはずっと携帯いじってるし。アメリカとの国境なのにほんと緩いな~。
そして、みんなめっちゃフレンドリー!
入国審査のお兄さんはお勧めのタコス屋を教えてくれるし、マシンガン持った警備の人もコピー機を探していた私と一緒に探してくれるし、そもそもほとんどの強面の警備の人が目があえばにっこりしてくれる。
なにこれ。アメリカじゃありえん。
車でメキシコを旅するために必要なもの
メキシコに自分の車を持ち込んで旅をするには、パスポートだけあればいいというわけにはいきません。
先ほどちょっと話したTIP(Temporary Importation Vehicle Permit)というものが必要になります。
これは、自家用車を他国から一時的にメキシコに持ってきて乗りますよ~。売るために持ってきてるんじゃないですよ~。という証明のための書類です。
バハ半島だけであればTIPは必要ないのですが、本土に行く場合(厳密に言うと国境から約100キロを過ぎるとき)この証明書が必要になります。
TIPは、メキシコを出国するときに返還する必要があり、有効期間は最初の入国から180日。その間であれば何度でも同じTIPで出入国できます。
私たちがTIP取得のため国境で提出した書類はこちら。
- 車の所有権証明書 (Current registration or vehicle title)
- パスポート (Passport)
- 運転免許証 (Drivers License)
- 自動車保険 (Automobile insurance)
- ツーリストカード (FMM/Tourist Card)
- 現金またはVisa/MCカード(TIPの支払いとデポジットのため)
国境の建物の中にあるBanco(何の銀行だったは忘れた)でツーリストカードもTIPも発行してもらえます。
車の所有権証明書 (Current registration or vehicle title)
これは、持ち込む車の登録証明書です。
レジストレーションとタイトルの書類があるのですが、必要なのはレジストレーションのコピーだけでした。
ちなみに、私たちはレジストレーションのコピーを忘れていてティオワナの町のコピー屋さんに走るハメになりましたよ。
必要そうな書類は全部きっちりコピーしておくことをお勧めします。
パスポート (Passport)
昔はアメリカ人はカナダとメキシコにパスポートなし(免許などのIDがあれば)で入国できたそうですが、今はパスポートが必要です。
パスポートに半年以上有効期限が残っていなければ更新したほうが無難でしょう。
運転免許証 (Drivers License)
私たちは、アメリカの免許証で運転していますが、日本人なら英語表記の国際免許が必要になります。
日本の免許は全部日本語なのが難点ですね。あと年号も西暦で書いてほしい。
自動車保険 (Automobile insurance)
当然ですが、自動車保険をかける必要があり、その証明書が必要です。
私たちは GNP Seguros という保険会社を通して保険をかけました。半年で約130ドル!安い!
ツーリストカード (FMM/Tourist Card)
これは、国境でTIP申請のときに一緒に買うことができます。
ひとり約US24ドルです。
メキシコに入ってから息子のパスポートを更新しなくてはいけなくなり、パスポート番号が変わってしまったのですが、ツーリストカードはそのままでもいいとのことでした。

現金またはVisa/MCカード(TIPの支払いとデポジットのため)
カードも使えるようですが、もう絶対絶対現金を持っていったほうがいいです。
なんせメキシコ。カードの機械が壊れている可能性もありますからね!
TIPの料金
為替レートにもよりますが、約US50ドル。(オンラインだともう少し安いみたいです)
デポジット(メキシコ出国時に返却されます)
$200 車が2000年より古い場合
$300 車が2001-2006年の間
$400 車が2007より新しい場合
TIPは、メキシコ国内から延長ができません!
有効期限の180日を過ぎてしまうとペナルティーがあったり、悪くすると車両を差し押さえられてしまったりするそうなので注意!
徒歩よりもちょっとややこしい車の陸路入国もこれでバッチリ!

TIPやツーリストカードを取得して無事、メキシコに入国しました~!!!
日本人とアメリカ人のメキシコでの観光の有効期限は180日です。
さあメキシコを楽しむぞ~!
さっそくタコスタコス。


本場のタコスうまー!!
何入ってるかぜんぜんわかんないけどうまー!!
これは先が楽しみなメキシコです!